System Activity Grapher - ギャラリー†
SAGを使用してシステムの動作状態を取得した例を示します。
実際に動作させ、データの取得・集計をしてみると、測定条件が同じでも、マシンのスペックや動作環境などでまったく違った傾向を示すことがわかります。
これらの傾向を把握しておくことで、マシンの正常時の状態が把握でき、異常な事態が発生した場合も、それを早期に検出し、対応することができます。
実際のグラフ例†
- ネットワークトラフィック(企業内のメールサーバ)
- ネットワークトラフィックは平日の昼間は多く、それ以外では大幅に減少します。
- ネットワークトラフィック(企業内のファイアウォール)
- 上と同じく、休日などはトラフィックが減少します。また、このネットワークは帯域制限が行われており、ある値よりスループットは増加しないことがわかります。
- ディスク使用率(企業内のファイアウォール)
- ゲートウェイは基本的にデータを蓄積しないので、ディスク使用率はほとんど変化しません。時々、メールのキューにメールが滞留し、使用率が一時的に増加します。また、このグラフはY軸の表示スケールが自動的に変化するように設定されています。
- プロセス起動回数(グループウェアサーバ)
- プロセスの生成は通常は低い値で一定していますが、一時的に極端に増加し、ピークでは毎分2万回程度起動されています。これはプログラムのコンパイル/インストールなどのシステム管理作業を行った結果です。
- ネットワークトラフィック(ウェブサーバ)
- 一日のヒット数が数万程度あるインターネット上のウェブサーバです。コンテンツの配信を行っているので、受信より送信のスループットの方が多くなっています。また、ユーザからのアクセス量に応じて、一日周期で規則正しく変化しているのがわかります。一ヶ所だけ送信スループットが突出しているのは、予備機にファイルをコピーし、現用/予備のコンテンツの同期を取っているためです。
- メモリ使用率(ウェブサーバ)
- 週に一回、管理スクリプトが実行されるとメモリが大量に使用されるため、ディスクキャッシュ(CACHE)やダーティバッファ(BUFF)の使用率が大幅に変化します。それでも、スワップが使われることはほとんどないため、実メモリは十分に足りていると言えます。
- ディスク使用率(ビルドマシン)
- このマシンは、BSD Unixの自動生成を目的として稼働しています。 このシステム上では、常に ソースツリーの更新→全ソースのコンパイル→バイナリのインストール→配布パッケージの作成→FTPアーカイブへの登録 という一連の作業が繰り返されています。 現在、これら一連の作業は約4日の周期で繰り返され、それに連動してディスク使用率も周期的に増減していることがわかります(/usr/objはオブジェクトファイルの格納用、/tmpはコンパイラの一時ファイル生成場所です)。