OpenBSD LiveCDはCD-ROM単体で運用することができますが、電源を切ると mfs (メモリファイルシステム) 上のデータはすべて消えてしまいます。また、ネットワークなどの設定値は、起動時に毎回手で力する必要があります。

そのような不便を解消するため、OpenBSD LiveCDでは、各種設定値やホームディレクトリ上のデータなどをフロッピーディスクに保存し、次回ブート時に復帰させる機能を持っています。
**使用方法 [#idc0821c]
// #contents
データをフロッピーディスクに保存するには、専用のスクリプト fdadm を使用する。
 # /boottmp/fdadm
 
 Welcome to Floppy Disk maintenance tool.
 
 Type ? for help.
 
 Cmd -> 
fdadmのコマンドは、以下のとおり;
:mkfs|フロッピーディスクをFFS形式でフォーマットする。
:mklist|保存するファイルの一覧を作成する。このmklistで保存の対象として選択されるのは、/mfs以下に存在するファイルである。ただし、/cdromへのシンボリックリンクや、/cdromからコピーされたファイルは、次回起動時にはCD-ROMから復帰できるため、保存の対象から除外される。~
このコマンドは、多数のファイルをスキャンするため、終了までに時間が数分~数十分程度を要する。
:edlist|mklistで作成されたファイル一覧の編集をするためにテキストエディタを起動する。環境変数EDITORで設定されたテキストエディタが起動される(EDITORが設定されていない場合は、/usr/bin/vi)。~
edlistにより、保存の要のないファイルを削除したり、あるいは逆にリストアップされてないファイルを手動で追加したりするために使用する。
:write|ファイル一覧に記述されたファイルを、実際にフロッピーディスクに tar.gz 形式で書き込む。
:bye, exit, quit|fdadmを終了する。

作成されたフロッピーディスクは、以降のLiveCD立ち上げ時に、ブートモードを ''3: CD-ROM + .tar.gz floppy' に選択することで読み込まれる。
**Expert Mode((通常の使用には不要)) [#p67d6488]
fdadmで作成したフロッピーディスクには、保存データだけではなく、そのデータを展開するためのシェルスクリプトも同時に書き込まれる。

これは、フロッピーディスク上のシェルスクリプトを変更することで、CD-ROMをバージョン変更することなく、データの展開方法をカスタマイズしたり、特殊なコマンドを実行するためのフックとして用いられることを意図している。
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